越前がに

越前海岸に水揚げされ高級ブランドと言われています

冬の味覚といえば蟹。蟹といえば「越前がに」

 

全国のズワイガニの中でもトップブランドと知られている越前がには、福井で水揚げされたオスのズワイガニです。
日本海三国沖はプランクトンや小魚、甘えびなどが豊富で、それをエサとして大きく育つので身がしまりとても美味しく育つのです。
越前でのズワイガニ漁の歴史は最も古く、安土桃山時代から。
京都に住んでいた三条西実隆の日記に、「越前蟹」と記されていることから、この頃からズワイガニが漁獲され、京都に運ばれていたことが分かります。また、福井の特産物として、毎年皇室に献上しています。

 

種類 時期
越前がに 11月6日~翌年3月20日まで
セイコガニ 11月6日~12月31日まで
ズボガニ 2月19日~3月20日まで

越前がにならではの黄色いタグ

福井県の越前漁港で水揚げされた越前ガニに付けられる”識別マーク”。
越前町漁業組合がセリ前の蟹に黄色いタグを取り付けることでブランド化を行いました。その昔、福井県で獲れたカニとそうでないカニとの区別が、つかないことがありました。
また、外国産の安いズワイガニが流通しています。そのため、福井県で水揚げされた証しとして「黄色いブランドタグ」を脚につけるようになりました。今では黄色いタグ=高級越前がにとしてブランドのイメージが定着しています。タグには水揚げされた漁港名が記されており、一目で漁場が分かるようになっています。

甲羅に付いているツブツブ

越前がにの甲羅には黒いツブツブが付いています。
気になる方も多いと思います。
日本海で生息しているずわいがにには、写真のような生物が甲羅に付いていますが、この黒い粒の正体は「カニビル」の卵です。
名前から想像出来ますが、あの川などにいるヒルの一種です。
ただし、卵から孵った成虫は蟹には寄生せず、魚の体液などを吸って栄養をとっています。
あくまで卵だけを蟹の甲羅に産み付けているだけで、見た目は悪いですが蟹にとって特に害はありません。
ツブツブが多いほど、脱皮から月日が経過した時間が長いので、良く育ち身が締まった「越前がに」と見分けがつきます。
だいたいが茹でると落ちてしまうのでご安心下さい。